今回のテーマは、Qラインの目玉でもある「生贄の間」についてです。皆が知らない意外な事実、的なのあまり無いと思いますが、一緒に振り返りながら物語についての情報を整理していきましょう!
- #1「クリスタルスカルの魔宮(ライド編)」
- #2「生贄の間について」 ←今ココ!
- #3 現在執筆中…
生贄の間

遺跡正面にある祭壇で儀式を済ませた生贄が、身を投げる、もしくは投げ込まれる空間です。後ほど詳しく紹介しますが、アステカの地母神コアトリクエに似た「マヤゴッド」と呼ばれる像が鎮座しています。
このピラミッドは「セノーテ」と呼ばれる、地下水が溜まった洞窟の上に建てられたと言われています。現在は足首ほどの水位はあるものの、殆ど枯れてしまっています。マヤゴッドの台座の下には壁画が描かれていない事から、大昔はここまで水位があったのかも知れません。

生贄とは、部族の為に自己を犠牲にする英雄であり(一応ね)、彼らが身を投げたこの空間は、本来その英雄以外は立ち入る事は無い場所です。元々は花瓶の様な構造で、上部の穴だけが唯一の入口でした。Qラインである桟橋は研究チームが設置したもので、壁の穴も彼らが爆破によって開けたものです(ヤバすぎ)。
赤い壁画

背景が赤い壁画には、クリスタルスカルの怒りに触れるとどうなるかが描かれています。「目から光線を出す」「運命の門を開く」「大蛇を出現させる」と、概ねライド本編に沿った内容になっています。
これらは人為的な“罠”ではなく、スカルの怒りによるものであり、「若さの泉」に辿り着くためには、あまり関係の無い場所に思えます。
青い壁画

青い背景の壁画には、特に「若さの泉」とその儀式らしきものに関する事が描かれています。基本的には赤の壁画と同様に、マヤゴッドの対面から読み進めていくのが正しいと思われますが、明言されていない以上、絵の順番に囚われ過ぎない方が良いのかも知れません。
奇妙なのは「若さの泉?」が2つ描かれている事と、微妙にデザインが異なっている点です。ただその違いも僅かなもので、同じ物と捉えるのか、別と考えるかは難しいところです。この場合、いくつかの物語が考えられますが、筆者の中でも答えが出ていないので、一旦次に進みます。

この壁画はマヤゴッドの対面にある、一番広い面の物です。無粋ですが本物の遺跡と違い、プロップスにはこう読んで欲しいという、制作側の強い意図があります。ですので、素直に読み取るなら、腰を抑えた老人達が戦士達?に連れられて「若さの泉」にやって来たといった感じでしょうか。

アトラクションの後半で登場する「炎の息」と「吹き矢の間」が描かれています。壁画にはこの2つしか登場しないという事は、若さの泉に行く為に必要な「罠(試練)」はこの2つだけなのでしょうか。不思議なのは、戦士たちが遺跡の罠と戦っている事です。では一体誰がこの遺跡を建設したのか…。謎は深まるばかりです。
マヤゴッド

アトラクション終了後の、ライド写真が表示される場には、マヤゴッドに関するメモが貼られています。
頭蓋骨と蛇の印は繰り返し見られるテーマだ。
Skull and snake mark is recurring theme.
頭はコアトリクエと同じだが、頭蓋骨が口の中にあり、外側を向いている。
Heads same as Coatlicue, but face outwards with skull in mouth.
羽の生えた蛇? / 同じ肩(コアトリクエと)
Feathered Serpent Q? / Same shoulder
蛇のスカートは殆ど同じに見える
Skirt of snake seems almost identical.
アステカのコアトリクエ象(後古典期)と主神殿の蛇の神像との間に類似性が見られる。
Seems to be similarity between aztec coatlicue statue (Late Post Classic) and statue of snake god found in main pyramids.
これは、コアトリクエとケツァルコアトルの中間物なのか?
Is this a cross between Coatlicue and Quetzalcoatl ?
金網越しの筆記体なので、正確に読み取れているか自信が無いのですが、意味が変わる程の読み間違いは無いと思います。

こちらは「生贄の間」のコンセプトアートです。画像左の壁画には手が蛇の形をした、恐らくマヤゴッドが人を襲っている様子が描かれています。また、ここにはクリスタルスカルの面影は無く、制作中にはマヤゴッドを中心とした物語も考えられていた事が分かります。
あまりメタな事は言いたくはありませんが…。複数の素晴らしいアイデアが出た場合、どっちも採用した事で物語が訳わからなくなる事がありますが、マヤゴッドもそんな感じなのかなと思います。ただそれくらい、この造形は素晴らしいです。← 挽回出来たかな
本来の入口?

遺跡に併設する「ユカタン・ベースキャンプ・グリル」の奥には、石で埋められた、門らしき物があります。ここは昔、若さの泉への入口だったが、不吉な出来事が起きた為封鎖したというお話をよく聞きます。情報の出どころは不明ですが、「若さの泉への入口」という部分を除けば、門跡から自然に推測出来る内容です。
そして木版やトタンではなく、石によって綺麗に塞がれている点から、博士達の研究チームではなく、かなり昔に原住民達によって塞がれたと考えられます。現実の建物の構造と、設定上の遺跡の内部構造が同じと考えるのは微妙なところですが、大体の配置が同じならば、この門から入った場合は「吹き矢の間」と「炎の息の間」辺りに出ますので、壁画との整合性があります。

アトラクション本編を逆走するような形で、「吹き矢の間」→「炎の息の間」と進んで行くと、次は神殿内部にある「魂の泉」へと通じています。となると、壁画に描かれた2つの泉の内、片方は魂の泉であると考えても面白いかも知れませんね。塞がれる理由にも繋がりそうですから、無くはないかも…。
前回のライド編に続き、最後までお読み頂きまして、ありがとう御座います!元々は、今回で全て書き終わる想定だったのですが、生贄の間について思っていたよりも長くなってしまったので、一旦終わりにします。次回で書き切ります!多分ね…
お楽しみに!