テラベーターの構造と蒸気機関

テラベーター

TERRAVATOR
テラベータ

上部の文章二つ
2つの巻揚げ機は、上昇時と下降時の両方の安定性と強度を向上させている。
調速機により、テラベータは快適な速度を維持する事が出来る。

調速機は遠心ガバナーとも言われ、名前の通り遠心力を使い蒸気機関の暴走を抑える装置です。仕組みを想像し易いように、人間を使って説明したいと思います、手をだらんとした状態で回転をすると、両腕が徐々に上がって来ると思います。腕が上がると蒸気弁が閉まり、下がると蒸気弁が開くという機構を組む事でピストンまたはタービンに送られる蒸気を一定に保つ事が出来ます。

下部の文章二つ
鉄製のレールを追加した事でテラベータは滑らかに昇降する事が出来る。テラベータ本体を鉄製にする事で、崩落時に押し潰される可能性を減らす事は出来たが、完全に排除するには至らなかった。

テラベータ

テラベーターは地熱を利用した、人や物資の運搬を目的とする昇降機だ。
昇降能力は、負荷を掛けた状態(約クルー18名分)で、440ファゾムの距離を毎秒14.5ファゾムで運搬する事が出来る。
カゴを吊るすメインケーブルが破損した場合には、一連のラチェットとロックオフが自動的に作用し、リフトの急降下を防止する。

名前の由来は、地底を意味するテラ(Terra)とエレベータ(Elevator)を合わせた造語です。マグマサンクタム(待機列)からベースステーション(乗り場)までを30秒で昇降する事が出来る、驚異の高速エレベータです。因みに440ファゾムは約805mで、14.5fth/sは約26.52m/sです。略す際にはfth又はfthmです。漢字の単位ではおおよそ「尋 」に相当します。

テラベータ

垂直逆転蒸気機関は 、載貨重量(クルー18人分)を掛けた状態で、440ファゾムの高さを巻き上げるには充分過ぎる力を供給する事が出来る。

垂直エンジンとは文字通りストロークが垂直方向に動くものを指します。19世紀頃になると大型船や大型車両の製造技術が発達し、エンジンの重心の高さを考慮する必要が無くなり、この様に仕組みが単純で保守が簡単、尚かつエネルギー効率の良い垂直エンジンが増えていきました。逆転とは回転方向の事ではなく、従来の蒸気機関とエネルギーを生み出すストローク方向が逆である事に由来します。

気圧メーターやゲージ、操作レバーが一箇所に設置する事で、本来5名のクルーが必要なテラヴェータの昇降操作を、1名で行う事が可能になっている。

翻訳の通りです。

2つの安全放出弁は、燃焼室と冷却室の圧を適切に保ち、装置の故障するのを防いでいる。

水は液体から気体(水蒸気)になると、体積が約1700倍になると言われています。時に何千トンという蒸気機関車を動かせるだけの力を生み出す水蒸気は、鉄の容器などでは到底抑えられるものでは無く、限界を超えれば大爆発を起こし兼ねません。作り過ぎてしまった水蒸気が、この安全放出弁によって外に排出される事で、装置全体の安全を保っています。

5本の水管燃焼室は、内部の水管が分岐しており、地熱エネルギーを分散させる事で、効率良くテラベータに動力を供給している。

筆者はこの文章を翻訳するまで、テラベーターも他の機械と同様に、てっきりネモニウムによって動いている物だと思い込んでいました。テラベーターでは地熱で水を沸かし、水蒸気を生み出しているようです。大量の水を沸かすのは結構大変です。それは大抵の場合、水が熱に触れている面積が狭くなってしまうからです。ですから細い管に分散させ、熱に触れる面積を広くしているのです。

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