ラーヴァモンスターの卵化石と生態

センター・オブ・ジ・アースの怪物のラーヴァモンスター

ラーヴァモンスター

LAVA MONSTER
ラーヴァモンスターの幼体

ラーヴァモンスターとは、TDSのアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」の終盤で、火山活動によって我々が迷い込むエリア、溶岩洞窟に生息する巨大生物の事です。英語表記だと「Lava Monster」になり、ラーヴァは溶岩を意味します。ラーバモンスターやラヴァモンスターなど呼び方は様々ですが、特に決められた名称はありません。

そもそも正式名称なのかということに関してですが、世界中のパークキャラをフィギュアにした「バイナルメーション・パークスターズ」にて、「Lava Monster」の名前で公式に商品化されているので、名称に関しては間違いないようです。

卵化石のスケッチ

ラーヴァモンスターは設定上に於いても、未知の生物の位置づけをされています。キューライン(待機列)には、この生命体のものと思われる卵の化石や、幼体のスケッチが展示されていますが、ネモ船長はこの生物が現存している可能性を低いと考えています。またネモクルー(キャスト)達も出会った事が無い為、彼らはその存在自体も知りませんし、生態や設定を答える事も出来ません。

怪物の卵化石

EGG FOSSIL
ラーヴァモンスターの卵化石

マグマサンクタムの高気圧研究室には、地底で採取された卵の化石が展示されています。ネモ船長の手記の挿絵を見ると、これが巨大生物の卵の一部であることが分かります。卵化石の周りには、様々な種類の図鑑が並べられており、流石のネモ船長でも、この生物の正体を未だ掴めずにいるようです。日記の内容を翻訳しましたので、是非ご覧下さい。

研究日誌の翻訳

RESEARCH NOTE
マグマサンクタムの研究記録

Uncovered while drilling for fresh water reseruoirs there fossilized egg fragments. Purport to represent a monstrous creature; Perhaps a heretofore undiscovered branch of revolution. Yet it is preposterous to think such a creature could possibly still exists. -Nemo 09 October

淡水湖を掘削している際に、化石化した卵の一部を発見した。特徴からして巨大な生物の物と思われる。これまで発見された生物には無い、進化の過程を経ている可能性がある。しかし、そのような生物が未だ存在していると考えるのは、合理性に欠けている。―ネモ 1872年 10月9日

左側の文章を訳した物です。淡水湖というのは恐らく、本来のルート「炎の湖」からさらに深く進んだ場所にあるものと思われます。後ほど地底の地図を使って、その理由を解説したいと思います。

ネモ船長の考察

CONSIDERATION of NEMO
ネモ船長の日記

Having sailed my Nautilus across more oceans than any ship captain in history. I am no stranger to the wild rantings of crewmembers suffering from over-active imaginations. Yet even I find myself ruminating as to the behemoth that produced so mighty an embryo.-Nemo

我々はノーチラス号で、歴史上のどの船乗りよりも多くの海を航海して来た。その中で想像力の豊かなクルー達の、大袈裟な提言は聴き飽きている。しかしそんな私ですら、強大な胚(卵)を生み出すベヒモス(巨大生物)について、何度も考えてしまう。―ネモ

右側の文章を訳した物です。キノコの森の生物達の大きさを考えると、あの大きさの生物が生息できる環境でないと思っても不思議ではありません。

怪物の生態について

ECOLOGY
センターオブジアースのコンセプトアート

ラーヴァモンスターは、手足の本数や骨格の特徴から、蜘蛛やサソリ等の鋏角類に近い生物だと考えられます。しかし、複眼に見える2つの大きな目と、額にある3つの単眼の組み合わせは、昆虫類の様にも見えます。

因みに、我々が遭遇する個体の性別は、メスであると言われています。これは巣を守る行動や、卵の近くに居た事から予想された物です。また、モデルになったとされる、スタートレックに登場する卵を守る怪獣、ホルタが母親である事も理由のひとつです。

影の正体と咆哮

THE SHADOW
地底の海のコンセプトアート

火山活動の発生によって進路を外れたあと、地底走行車は地底の海を抜け、怪物の巣窟に到達します。その際、左側の洞穴から咆哮と共に、ラーヴァモンスターの影が現れます。同時に、岩石や砂が崩れるような音が聞こえる事から、怪物が追ってきている事が分かります。

発掘場所の地図

EXCAVATION SITE
地底の地図

この地底の地図をみると、炎の湖(Lake of Fire)の下にさらに洞窟が続いて居ることが分かります。この謎の洞窟をQラインの地図にあえて描いている事も、卵の化石がここで発見されたと考えられる理由です。また、ライドの火山活動発生後のルートにも卵が登場しますが、あれはまだ中身が生きていることと、ネモクルー未踏の地であることから別の物であると考えています。

地底走行車の話

LOST VEHICLE
地底走行車

ラーヴァモンスターの左下を見ると、破壊され溶岩に沈められた地底走行車がある事が分かります。これは私達の前にいた研究者達の物なのでしょうか。よく見ると、現在の地底走行車にはある筈の、ナンバープレートが無い事に気付きます。もしかしたら、少し前に行方不明になった物なのかも知れません。

怪物のモデルを考察

CONSIDERATION
ラーバモンスター

ここからは、ラーヴァモンスターのモデルについて考察していきます。パーク内でこの生物の情報を集める事は難しいですが、イマジニア(アトラクション製作者)がいくつかのコンセプトアート(設定画)を残してくれています。今回はその絵から生態やモデルを考察したいと思います。

まずはラーヴァモンスターの基本的な情報をおさらいします。目は5つあり、巨大な前足が2本と小さな足が少なくとも6本以上生えているのが分かります。また前足とその他の足が別々に可動している事から、それぞれの足をコントロール出来るだけの脳を持っている事も分かります。

鋏角類について

CHELICERATA
ラーバモンスターのコンセプトアート

形状を見て、直ぐに思い付くのはムカデやサソリかと思います。しかし、ムカデは脳から出た前進信号が後方の足に伝わる事で、全ての足が連動している為、足をバラバラに動かす事は出来ません。サソリはかなり特徴は掴んでいますが、目の退化や毒針など余計な要素が多すぎます。

すでに考察を行っている方もいらっしゃいますが、やはりムカデやサソリといった鋏角類(甲殻類以外のハサミを持つ生物)を候補に上げる方がほとんどでした。その鋏角類の進化を辿ることで、当サイトなりの答えを出したいと思います。

海サソリ上陸説

SEA SCORPION
ラーバモンスター

このコンセプトアートはディズニーイマジニアの、トムソーダーソンという方が描いたものです。少し欠けていますが、見える範囲の英文を訳してみました。

A giant sub-volcanic creature emerging from depths of a water filled lava tube.
巨大な岩石をまとった怪物が、水に満ちた溶岩洞から出現する。

この文章からも分かる通り、ラーバモンスターの初期構想は水生生物、もしくは水陸両生であることが分かります。地底で生活するためには、溶岩の高熱と重みに耐えうる外殻と、長時間地中に潜っていられる強靭な呼吸器が必要になってきます。その点から、やはり海に住む生物に答えがあるのではと思います。

まず候補に上げるのは、ウミサソリです。後にクモやサソリに進化する生物で、200以上の種類がおり、ウミサソリはその総称です。特徴的な二本の大きい前足が、ラーヴァと似ています。大きい個体は2.5メートルを超えることもあり、もし特殊な進化をしたらという「if」にも現実味があります。その後の進化で、陸での生活に変化していくという点でも可能性は高いです。

ハベリア進化説

HABELIA
ラーバモンスター
引用: ROM

次は大本命、ハベリアです。まあ考察とは名ばかりの、ビジュアルが似てるというだけですが、ともかく見た目はかなり似ています。体長は3cmと小さいですが、ゾウやクジラの祖先も小さなネズミのような生物だったと考えると、この時点での大きさは、あまり参考にならないような気もします。先程大きさで現実味が云々とか抜かしてたのが居ましたが、そんな奴は知りません。

またハベリアは進化の過程を見失った、もしくは絶滅してしまった生物と言われています。これは逆に言えば、その後の進化の道を自由に創作することも出来るという事です。その点でも、イマジニアから目を付けられても不思議ではありません。もしもハベリアが、深海に生活の場所を移したとしたら。海底火山の近くで長年過ごし、地底に身を移した個体が巨大化したとしたら…。

あとがき

THANK YOU

長くなりましたが、お付き合い頂きありがとう御座います!キューラインにも「これまでにない進化」と書かれているくらいなので、現存生物をモデルにしている可能性は低いのかなと思います。余談ですが、ディズニーシー開園当時にPS2向けに発売された「アドベンチャーオブTDS」では、四本脚でガッツリ歩いてます。これが公式設定なのか、苦肉の策や落し込む為のアイデアなのかは今後も調べていきます。それではまた、次の記事にご期待下さい!

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